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三重県を中心にした脳外傷関連のトピックです
 

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安浦PILOTチャリティコンサート

JTBIAメールつうしん25号より

去る2月25日に行われた安浦PILOTチャリティコンサートの前半部分で、脳外傷に関する講演が執り行われたようです。題目は「高次脳機能障害への支援のあり方」で、リレートーク形式での発表。

千葉リハビリテーションセンターの大塚恵美子先生
千葉リハが取り組んでいるモデル事業の内容紹介、およびNHK首都圏ネットワークで紹介された高次脳機能障害者の実体を描いたドキュメンタリーのDVD
 千葉高次脳機能障害家族の会ボランティアスタッフの日下尚子さん
 家族の会で実施した実態調査の結果発表:日中の活動の場が無いという問題点の指摘
 君津中央病院の村西幸代さん
 ハイリハ千葉の若者たちのコンサートや交流会の様子の紹介、および就労に挑戦した若者の映像紹介
日中の活動の場が無いというのはおそらくどこでも同じ問題を抱えていると思います。特に脳外傷の場合は前頭葉に外傷を負うことによって無気力になったり、作業するにしてもすぐ疲れてしまって持続力がなかったりしますから、何かやるにしても簡単すぎてもいけない・難しすぎてもいけないということがありますし、家にいるとどうしても甘やかしてしまうということから家の外に活動の場を求めても、場所を借りるのにはお金がいる、場所を借りても何をしていいのかわからないといった問題がありますね。

これらの多くの問題を解決して初めて当事者が集まることのできる場ができるわけで、そういう状況まで持っていくためには、資金力、結束力、そして何より家族の方の積極性が必要になってくると思います。今の状況に何となく流されるのではなく、強い信念を持ってとりかからなければおそらく問題は解決しないでしょう。行政に問題提起をすることももちろん大切ですが、たぶんそれ以上に大切なことは目の前にありそうです。

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高次脳機能障害の尿失禁問題

JTBIAメールつうしん26号より

失禁はやっかいな問題で、特に社会復帰を目指そうと考える人には大きな壁となることと思います。

日本機能性尿失禁を考える研究会という会があり、ここの会長をやっていらっしゃるのが長島緑さんという方で、現在つくば国際短大の講師として活躍しています。以前は国リハに看護婦として勤務しており、高次脳機能障害の尿失禁問題を見てきた方のようです。

日本脳外傷友の会の東川さんが今回コンタクトを取り、尿失禁問題についての講演などに参加してもよいという言葉をいただいたようですので、各地講演・学習会などで失禁問題を取り上げたい方・団体がいましたら東川さんの方まで連絡してみてはいかがでしょうか。

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2005年中に開催されたリハ講習会のリスト

損保協会の支援で2005年中に開催されたリハ講習会は全21件。これが多いのか少ないのかは別として、これからも多くの講習会が開かれ、多くの人に高次脳機能障害を知ってもらえればと思います。

行政・医療などの「現場」に近い位置にいるとわかりにくかったり錯覚してしまったりする感覚があると思います。私は一番恐ろしいのは(感覚にしろ、状況にしろ)「慣れること」だと思います。常に初心を忘れず、どん欲に知識を吸収し、また公開していく姿勢が必要だと自省するのでした。

みなさんは、どうですか?

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東川さんの活動

JTBIAメールつうしん57号より

日本脳外傷友の会の会長をやっておられる東川さんの活動とはどのようなものでしょうか?JTBIAつうしんにてまとめてありましたのでご紹介します。

以下、昨年度の東川さんの活動です。

  • 運営委員会: 3回(3月末 総会開催時 岡山NPO関連審議)
  • 厚生労働省との懇談会: 1回
  • その他の折衝: 3回
  • 国土交通省とのヒアリング・要望提出: 12月(その他の機会に立ち寄って話しをしたことも数回)
  • 神奈川県との折衝: 1回 ナナの会とともに
  • 神奈川リハとの折衝: 2回 ナナの会とともに
  • 国際大会参加: 6日間
  • 総会・全国大会実施: 3日間
  • JD関係の会合: 30回
  • デモ・大会への参加(自立支援法関係): 7回
  • 国会議員との折衝など: 14回
  • 社会保障審議会の傍聴: 3回
  • 国会傍聴: 1回
  • セミナーなどの聴講・参加: 21回
  • 大学・訓練校での講義実施: 4回
  • 講演: 6回 沖縄 奈良 群馬 香川 和歌山 国リハ 千葉君津市(PILOTクラブ主催)
  • 国リハモデル事業地方拠点病院連絡調整委員会: 2回
  • その他関連行事での挨拶など 長野、岡山 高知、神奈川 他」

いやはや、何とも充実した活動です。自分も頑張らなければ、という元気と勇気が沸いてきますね。

人間は得てして視界が狭いもので、なかなか広範囲にわたって物事を捉えることができません。しかし自分には関係の無いこと、と思っている事柄であっても、意外に身近なことにつながっていたりもするものです。

脳外傷に関することも例外ではなく、当事者や家族を取り囲む環境の現状は、実は東川さんのような方々が国に、地域に訴え続けて来た結果のもとに在るわけです。もちろんそれ以外の要因も多く存在するでしょうけれども、そういった多くの方々の活動を知り、これからの動きを知ることが、「今後自分はどうしていったらよいのか」ということを考えるための手がかりになるでしょうし、その意味でこれはとても大切なことだと思います。

「今」苦しい、困っている、ということに対する処策はもちろん必要ですが、そこに、「今」だけでなく「これから」どうしたらよいのか、という視点が無ければ、それは一時的な解決策にしかならないでしょう。目の前にある問題、これは確かに優先度の高いものですが、同じような問題はこれからも続けて起こるでしょう。問題を抽象化し、来るべき問題をどう回避するかを考えなければ、真の問題解決にはなり得ないと考えます。

10年後のあなたは何をしていますか?20年後は?

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札幌高裁判決の判決から見えてくるもの

ある裁判

去る5月26日に札幌高裁にて一つの判決が下りました。交通事故後の記憶力低下などの症状を、高次脳機能障害であると認める判決です。

これまで(自賠責などで)高次脳機能障害が認定されるためには以下の3つの要件を満たしているか否かがポイントとなっていました。

  • 脳の損傷・萎縮が(MRIなどの)画像で確認できること
  • 意識障害・昏睡が一定期間続くこと
  • 人格の変化や記憶力の低下などが著しいこと


この裁判での原告(交通事故に遇った女性)は、食事をしたことを覚えていなかったり、突然母親を平手打ちしたり、という具合に、人格の変化や記憶力の低下は認められましたが、画像での脳損傷は認められず、また事故後に意識障害もありませんでした。

つまりこれまで障害認定される基準となっていた3つの要件のうち、実に2つを欠いていたことになります。にもかかわらず今回の裁判では女性の障害を認める判決が下されたのです。

相手が上告する可能性もありますので、これで決まったというわけでは有りませんが、このような判決が出たことは脳外傷にかかわっている人間にとって非常に大きな意味を持っているといえるでしょう。

見えてくるもの

この判決自身は、当事者やその周りの関係者にとっては非常に好意的に受け止められるでしょう。しかし「高次脳も社会的にも認知されてきていい感じじゃないか」と喜んでばかりもいられません。

この判決についてお医者さんたちの間では意見が分かれているそうです。

 判決に対し、専門家の見解は真っ二つに割れた。同障害の著書がある益沢秀明・八千代リハビリテーション病院院長(千葉県)は「判決は根拠が薄 く、医学の診断領域に踏み込みすぎ」と批判。一方、この訴訟に意見を出した長沼睦雄医師(道立札幌肢体不自由児総合療養センター)は「日本の脳外科医の多 くは従来の基準に縛られ、検査で見逃している」と現状を変える必要を訴えている。

(毎日新聞 北海道地方版より引用)

確固たる根拠が必要であるという意見と、現状を変えなければいけないという意見があるようです。ポイントは、障害の認定には基準が必要なんだけど、現在の基準では本当にすべてを認定(選別)できているかわからないということですね。

どの世界にも、白でもない黒でもないグレーなポジションというのはあるもので、ましてそれが人間の脳みそというような非常に複雑なものが対象になっていれば、グレーだらけでもおかしくないと思いますし、それらすべてをきちんと振り分けることなど土台無理な話なのかもしれません。しかしグレーが白と黒のどちらに近いのかを測るメジャーは一つではないでしょう。もちろん、三つしかないわけでもないと思います。

振り分けるための線引きをするのは、一般人のわれわれには難しすぎるので専門家の方に任せるしかありませんが、ここらへんの話題はやはり専門的な内容になってしまうからなのか(あるいは上記の3要件がすでに基準として定着しているからなのかもしれませんが)、自分が耳にする範囲でもあまり多くないように感じます。障害というとどうしても補償といった部分に目が行きがちですが、その礎となっている認定基準や、それが社会的判断にどのようにかかわっているのかといったことにも関心を持っていかないとな、と感じた裁判でした。

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